(英語)どうして英語が自由に話せないのか? [どうして英語が自由に話せないのか?]
[今日の学習]
今回から、数回にわたって「どうして教育文法やそれを焼き直した市販の英会話本では英語が自由に話せないのか」について述べます。
これは実にとても基本的なことなのに、それについてほとんど指摘している人がいない、本当に不思議なことです。
ほとんどの英会話本には「五文型がわからないと英語が話せない」と書かれています。しかしこの五文型理論というのは、文法学者Onionという人の文法理論で、明治時代に日本にもたらされたものです。
だからこの理論を「たまねぎ理論」と呼ぶ人もいます。
ところがこの文法理論は我が国だけで使われているもので、世界のどこを探しても使われてはいません。(韓国ではまだ使われているかもしれません)
どうしてこの古めかしい理論が日本だけに生き続けているのか、そのワケは簡単です。英文を日本文に翻訳するのに便利だからと言われています。
まずそのことを証明しましょう。
皆さんの中には、漢文を習った人もいると思います。
我 読レ 書
こ
の漢文を読解するために「レ点」といった「返り点」といった工夫がされました。これはたぶん漢文が日本にもたらされた頃に始まったと想像します。「我読
書」では何のことか分からない。だからまず「我」を訳し、レ点がおかれたことばである「読」をとばし、「書」を訳すというわけです。これを漢文読解のため
の「戻り訳」というものです。
このようにすれば、「我、書を読む」と日本語になります。
さて、これって何かに似ていますね。そう五文型理論のSVOの文型です。
I read a book.
S V O
〜は 〜する 〜を
つまり漢文の読解技術をそのまま英語の読解に持ち込んだのです。それに最も適した文法理論がOnionの説だったといこと。
ところでここで気づいてほしいことがあります。その後の漢文の読解は日本ではどのように変化したかということです。
この「書を読む」は「読書する」ということばに変化して、日本語にとけ込んでいったのです。
「買物する」「調査する」「冒険する」「食事する」など、あげたらキリがありません。つまり漢語の熟語に「する」をつけて日本語にとけ込ませたのです。
ところが日本人はこんな工夫をして漢語を扱ったのに、未だに日本の英語教育では「後戻り」させている。これが我が国の英語教育の後進性を表すものです。
この五文型理論は、I read a book.の読解にとどまりません。これをいわゆる「基本文」として以下のように展開させていくことになります。
言っておきますが、これはすべてSVOの文型と説明されています。
以下動詞部を青色で示します。
(基本文)
I read a book. (ふだん)読む、本を
S V O
↓
I don't read a book.(ふだん)読まない、本を
I can read a book.(ふだん)読める、本を
I will read a book.読むつもり、本を
I am reading a book..読んでいる、本を
I have read a book..読んだとこだ、本を
↓
I am going to read a book..読むつもり、本を
I will be able to read a book..読めるだろう、本を
I have to read a book..読まなきゃならない、本を
ところが、以下のような文となると説明が異なってきます。
ここでは五文型をあきらめて、to不定詞、動名詞という説明になるのが普通です。あるいは五文型で説明する人もいます。
↓
I want to read a book..読みたい、本を
S V O
I don't want to read a book..読みたくない、本を
S V O
I like reading a book..読むのが好きだ、本を
S V O
さて、今回の「閉め」にはいります。
それはとても簡単なことです。漢文で「書を読む」を「読書する」に変えたように、read a bookをひとまとまりの行為としてとらえるということです。
少し、蛇足ですが。以前私の名前が2チャンネルの英語関係の記事にと登場していました。
はっきり覚えていませんが、確かある人が「動詞の意味ばかり覚えても役に立たないのではないか」と言い、その記事を読んだ人が「中嶋太一郎みたいなことを言うね」と書き込んでいました。
続く
【一般動詞フレーズ5段活用】 「本を読む」
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(1) read(s) a book 現在形動詞フレーズ
(2) read a book 過去形動詞フレーズ
(3) read a book 原形動詞フレーズ
(4) reading a book ing形動詞フレーズ
※進行形や動名詞になります
(5) read a book ed形動詞フレーズ
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(英語)どうして英語が自由に話せないのか? その2 [どうして英語が自由に話せないのか?]
[今日の学習]
今回も「どうして教育文法やそれを焼き直した市販の英会話本では英語が自由に話せないのか」について述べます。
例の「たまねぎ理論」、つまり五文型理論の特色は動詞の変化を強調するのが特色です。
今回は、さらにわかりやすいように動詞フレーズを変えてみました。
(基本文)
I wait for her. (ふだん)待っている、彼女を
S V O
↓
I don't wait for her.(ふだん)待っていない、彼女を
I can't wait for her.待てない、彼女を
I will wait for her.待つつもり、彼女を
I am waiting for her..待っている、彼女を
I have waited for her..待ったことがある、彼女を
↓
I am going to wait for her..待つつもり、彼女を
I will be able to wait for her.待てるだろう、彼女を
I have to wait for her..待たなきゃならない、彼女を
ところが、以下のような文となると説明が異なってきます。
ここでは五文型をあきらめて、to不定詞、動名詞という説明になるのが普通です。あるいは五文型で説明する人もいます。
↓
I want to wait for her..待ちたい、彼女を
S V O
I don't want to wait for her..待ちたくない、彼女を
S V O
I don't like waiting for her..待つのが嫌だ、彼女を
S V O
私は、日本の英語教育は「畳の上で泳法を教えている」ようなもの、一方ネイティブの教え方は「プールで自由に泳ぎ回って、このマネをしなさいと迫る」ようなものだと考えています。
この畳の上で英語を教える場合に使われるのが、この5文型理論なのです。英文の「主語」を訳し、動詞部に返り点を内、目的語を訳し、「後戻りする」ことによって日本語に変化する手続きなのです。
こ こでもう一度上の例文をご覧ください。動詞部が異常にふくれあがっていることに気づかれると思います。私はこれを「ツチノコ理論」と呼びたくなります。ツ チノコに手や脚や尾っぽがあるかないか、それはわかりません。でもとにかく頭は小さく、胴は太長く、尾っぽは細い、私の5文型理論のイメージはそんなもの です。
ところが、ネイティブや私たちと同じ非英語圏の人たちはこんなとらえ方をしません。ここで「カエルが泳ぐ姿」を思い浮かべてください。
カエルは頭と両前足が行き先の進路を決定し、後ろ足はその力の原動力になっています。
つまり英語発想というものは、このようなものなのです。私はそのカエルは頭と両前足をファンクションフレーズ、後ろ足を補語・動詞フレーズと名づけているのです。
I wait for her.
I don't wait for her.
I can't wait for her.
I will wait for her.
I am waiting for her.
I have waited for her.
I am going to wait for her.
I will be able to wait for her.
I have to wait for her.
I want to wait for her.
I don't want to wait for her.
I don't like waiting for her.
こ こで大切なことに気づいてください。前回のrea a bookも同じですが、このwait for herも多少変化があっても「彼女を待つ」とか「彼女を待っている」といったひとまとまりのイメージはつらぬかれていることです。つまりこれによって wait for herのイメージは頭に定着することになるのです。
5文型理論のように、waitとfor herは絶対に切り離してはならないのです。
「待てない」「待つつもり」「まちたくない」などといくら覚えても「彼女を待つ」というイメージは定着しないのは当たり前です。
よくインドや中国の人、あるいはネイティブの人たちでさえuneducatedな人たちは、「多少文法を間違っても言いたいことは言える」ことを示しています。
英語を何年学んでも、語彙が定着・蓄積しないというのは、この動詞ばかりに重点を置いた5文型理論にあるのです。
Please wait for me.
どうか私を待っててよ
さらに例えば、be sure to~は「必ず〜します」という意味です。それを覚えたら以下のような展開にもなります。
Be sure to wait for me.
必ず私を待っててよ
Yes. I am sure to wait for you.
私は必ずあなたを待ちます
ファンクションフレーズ、そして動詞フレーズをいくつ定着・蓄積していくことができるか。これが自由な英会話への学習法です。
ただ、英語はとてもシンプルで合理的なしくみをしています。
先に私は、ネイティブの教え方は「プールで自由に泳ぎ回って、このマネをしなさいと迫る」ようなものだ、と述べました。
英会話学習には、このトレーニングを実行できるトレーナーが不可欠なのです。
続く
【一般動詞フレーズ5段活用】 「彼女を待つ」
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(1) wait(s) for her 現在形動詞フレーズ
(2) wait for her 過去形動詞フレーズ
(3) waited for her 原形動詞フレーズ
(4) waiting for her ing形動詞フレーズ
※進行形や動名詞になります
(5) waited for her ed形動詞フレーズ
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このブログの目的は、以上のような動詞フレーズを様々に表現展開できることです。
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(英語)どうして英語が自由に話せないのか? その3 [どうして英語が自由に話せないのか?]
[今日の学習]
今回も「どうして教育文法やそれを焼き直した市販の英会話本では英語が自由に話せないのか」について述べます。
さて漢文(中国語)も英語も言語学上ではインド=ヨーロッパ語族の言語なのです。そしてこれをSVO言語と呼ばれています。このことは中国の人やインドの人がTOEIC試験の上位の成績をとっていることでもわかります。
我 愛 汝 ※
S V O
I love you.
※現在の中国語では「ウー アイ ニー」だそうですね。このブログでは中国語が表記されないので勝手に漢字を当てはめました。
ところが、日本語や韓国語はインド=ヨーロッパ語族の言語には入らないまったく異なる言語であり、これをSOV言語と呼ばれています。ここからも日本人や韓国人がTOEIC試験のアジア地域で最下位を争っていることからも理解できると思います。
私は あなたを 愛しています
S O V
だから英文の「主語」を訳し、動詞部に返り点を内、目的語を訳し、「後戻りする」ことによって日本語に変換するのが、例の「たまねぎ理論」、つまり五文型理論なのです。
I read a book.
〜ハ 〜スル 〜ヲ
S V O
これが明治、大正、昭和の初期ならそれでよかったのです。英語といっても書物で英文を読解さえできればよかったからです。
ところが今は英語が「話し言葉」として登場するようになっているのです。
Readingでよかった時代から、Speaking, Listening, Writingの時代になっているのです。
そんな時代に未だに明治時代の遺物が残っているのが我が国の英語教育の現実です。
私たちの祖先は英語と同じ外国語である漢文を日本語にとけ込ませるために「熟語」という工夫をしました。これは先に述べた通りです。
「読書する」「工事する」「料理する」「食事する」
ところが五文型理論の影響によって英語?は変な形で日本語にとけこんでいます。
「getスル」「makeスル」「openスル」「setスル」「pick upスル」
こんなものは英語の単語を使っているだけで英語でもなんでもありません。そうですね。ルー大柴さん。
さてここで今日の「閉め」です。
英語と日本語はまったく別の言語なのです。それをどのようにして乗り越えるかが問題なのです。
私たちの祖先は、漢文を乗り越えるために「熟語」とものを作り上げました。
英語の「熟語」と言えば、wait for herとかget up、あるいはtake your shoes offといったものとなっています。これらの多くはTwo Word Verbsであって、例の五文型理論では説明できないとされているものばかりです。
私はそれらも含めて、以下のような動詞フレーズとして覚えてしまう必要があると言っているのです。
haveという動詞をとりあげてその意味を「持っている」「飼っている」「食べる」などといくら覚えてもことばとして身につくことはありません。
have a book, have a pet, have lunch, have a good time,
本を持っている、ペットを飼っている、昼食を食べる、楽しく過ごす
have a headache, have a fall, have a bath, have a rest
頭が痛い、どすんと落ちる、入浴する、休憩する
have a walk, have a burn, have a cold, have tea, have a date
散歩する、やけどをする、風邪をひく、お茶を飲む、デートする
先に私は、ネイティブの教え方は「プールで自由に泳ぎ回って、このマネをしなさいと迫る」ようなものだ、と述べました。
そして英会話学習には、このトレーニングを実行できるトレーナーが不可欠だとも述べました。
このように覚えた動詞フレーズを場面や状況に応じて表現するためにはファンクションフレーズとの結びつきが必要となります。
つまりカエルの頭と前足(ファンクションフレーズ)と後ろ足(動詞フレーズ)です。
この表現展開のトレーニングこそが英会話学習なのです。
【瞬間英作トレーニング】
(8) 彼は新宿で女の子を引っかけた、(性的な目的で)ハントした
pick up a girl
(9) 足を上げなさい
pick up your feet
(10) 5時に車で私の家に迎えに来ていただけますか?
● Will you (please) +原形動詞フレーズ?「〜していただけませんか?」
pick me up
【解答】
(8) He picked up a girl in Shinjuku.
(9 Pick up your feet.
(10) Will you pick me up at my home at five?
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【一般動詞フレーズ5段活用】
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(1) pick(s) up a girl 現在形動詞フレーズ
(2) picked up a girl 過去形動詞フレーズ
(3) pick up a girl 原形動詞フレーズ
(4) picking up a girl ing形動詞フレーズ
※進行形や動名詞で使う
(5) picked up a girl ed形動詞フレーズ
※完了形で使う
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基本16動詞語彙力増強英会話実況中継 動画」について [どうして英語が自由に話せないのか?]
参議院議員青山繁晴氏は、「阿部首相は英語の敬語表現を使わない」とあるブログで述べていました。例えばWould you go there?と表現するのにDo you want to go there?などと表現するのだと言う。
この話を聞いて、私は阿部首相の海外要人に対する「ひとたらし」の要因があるのではないかと感じました。彼が会った要人はほとんど英語のネイティブスピーカーではありません。青山繁晴氏によれば彼らはブロークンな英語を使っているということです。しかしそんな英語でも「一脈通じさせよう」と英語使っている。阿部首相に関わらずこれが私たち日本人にとって大切なことなのです。
私は阿部首相の英語はどんなものか知りません。知っている英語には原発事故に対しての、The situation is under control. があるくらいです。
私はこれを耳にしたとき、彼はベーシックイングリッシュの土台があると感じました。
そして今話題の花札大統領、トランプ大統領です。
彼は小学4年生の英語表現、日本の中学3年生の英語と言われても、自分の意見を述べています。私にすればこれはベーシックイングリッシュ、そのものです。
難解な言葉を使うことが、大統領の資質ではありません。以下は彼が就任演説での一節、下は学校で習うような表現です。
The time for empty talk is over.
空虚な話のための時間は、終わっています。
We passed our time in empty talk.
■たった16の動詞で日常会話のすべてができると指摘したのはイギリスの言語学者、C. K. Ogden (1889-1957)だ。彼はたった850語が20,000語に相当する働きをするとし、Basic Englishというものを提唱した。
この内動詞だけに注目すれば、動詞はたった16だ。彼は無制限な語彙を使わなくても、英語は造語法*や一定の範囲の方位語(方位副詞。前置詞)の組み合わせで多様な意味を表し、しかも英語のネイティブスピーカーにはそのような表現を好んで使う傾向があるとした。
○教材「基本16動詞語彙力増強英会話実況中継 動画」について
編集者中嶋太一郎による音声付き解説全16時間動画)
教材「基本16動詞語彙力増強英会話実況中継 動画」は以下の教材を購入された方に閲覧していただけます。
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[be動詞系列 全3時間]
語彙力増強英会話実況中継 be動詞 ガイダンス 21:34
語彙力増強英会話実況中継 be動詞その1 23:08
語彙力増強英会話実況中継 be動詞その2 31:29
語彙力増強英会話実況中継 be動詞その3 35:15
語彙力増強英会話実況中継 be動詞その4 13:56
語彙力増強英会話実況中継 be動詞その5 24:41
語彙力増強英会話実況中継 be動詞その6 14:00
語彙力増強英会話実況中継 be動詞その7 23:20
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[一般動詞系列 全13時間]
語彙力増強英会話実況中継 一般動詞 ガイダンス 1 43:33
語彙力増強英会話実況中継 動詞have その1 32:42
語彙力増強英会話実況中継 動詞have その2 28:0
語彙力増強英会話実況中継 動詞 do 35:02
語彙力増強英会話実況中継 動詞go その1 32:44
語彙力増強英会話実況中継 動詞go その2 23:44
語彙力増強英会話実況中継 動詞come 40:47
語彙力増強英会話実況中継 動詞get その1 25:47
語彙力増強英会話実況中継 動詞get その2 44:24
語彙力増強英会話実況中継 動詞get その3 43:26
語彙力増強英会話実況中継 動詞give 30:17
語彙力増強英会話実況中継 動詞take その1 24:15
語彙力増強英会話実況中継 動詞take その2 24:53
語彙力増強英会話実況中継 動詞put 39:13
語彙力増強英会話実況中継 動詞keep その1 37:55
語彙力増強英会話実況中継 動詞keep その2 21:23
語彙力増強英会話実況中継 動詞make その1 45:01
語彙力増強英会話実況中継 動詞make その2 32:30
語彙力増強英会話実況中継 動詞let 38:10
語彙力増強英会話実況中継 動詞seem 35:39
語彙力増強英会話実況中継 動詞see 38:45
語彙力増強英会話実況中継 動詞say 29:44
語彙力増強英会話実況中継 動詞send 24:30
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上記の動画は以下の教材を御購入いただいた方にU-Tubeの限定公開にて閲覧していただけます。
※U-Tubeの限定公開とは、特別なアドレスで動画を閲覧できる機能です。
教材「基本16動詞語彙力増強英会話実況中継 動画」は以下の教材を購入された方に閲覧していただけます。
◉ ファンクションメソッド英語脳構築オンライン講座(登録料)
◉ 日常英会話必須基本16動詞&ネイティブが選んだ日常会話必須基本62動詞(HTML版)
◉ 日常英会話必須基本16動詞(HTML版)
◉ ネイティブが選んだ日常会話必須基本62動詞(HTML版)
◉ コミニカ中学英語<基礎編> Aセット
◉ コミニカ中学英語<基礎編>団体使用
◉ コミニカ中学英語<基礎編>Bセット
◉ ENGLISH-TREKKING教材」Vol.1~Vol.5
◉ 英語の九九 英会話発想トレーニング HTML版
◉ ファンクションメソッド英語・英会話独習テキストHTML版
◉ ファンクションメソッド英語・英会話独習テキストHTML版
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