日本人が英語を話せないのは、見事に今回の「英語表現の枠組み」あるいは「英語表現における有機的な結びき」が学校教育で教えられていないからだ。 英語には「VO感覚」の動詞フレーズと「VC感覚」の動詞フレーズの２つがある。 そして言うもでもなく、「VC感覚」の動詞フレーズの基本は、以下の (A) (～である)タイプ be だ。つまりbe動詞を使って、「〜な存在だ」となる。 しかし、以下のようなbe動詞系列の表現が、基礎となってgetのような一般動詞系列のへの展開を教えない。日本人が英語オンチとなったり、英会話学習が「セリフ丸暗記」とならざってしまうのがこの英語表現の有機的な展開を無視するからだ。 be angry, be hungry, be bored, be tired, be disappoinged , be married. etc. 怒ってるよ、空腹よ、退屈よ、疲れてるよ、がっかりしてるよ、結婚してるよ ↓ get angry, get hungry, get bored, get tired, get disappoinged.get married. etc. 怒ってるよ、空腹になってる、退屈になってるよ、がっかりしてるよ、結婚するよ つまりbe動詞の「そんな存在なのよ、〜な状態よ」といった表現が、ここでは「到達」を表す一般動詞を使った「動的な行為」表現となるワケだ。さらに言えば、「〜な状態になる」ということだ。 ところでアメリカの小学生がやたらとgetを使うことが問題となったことがある。これは(B)のように(～になる)タイプには、以下の動詞があるが、それをすべてgetですまそうというワケだ。つまりgetの変化を覚えたらいいと考えてのことだ。 (B) (～になる)タイプ become, get, make, grow, turn ただ、私は英会話学習者に、アメリカの小学生のように、getやmakeで表現したらいいのだ、とは言えない。私の教材製作でも、まずは基本としてgetやmakeなどの「よく働く動詞」の守備範囲や応用範囲を学習すべきだというコンセプトで「日常英会話必須基本16動詞」HTML版を製作した。 しかし、それ以外に、「ネイティブが選んだ日常会話必須基本62動詞」HTML版を製作に進んだのはbecomeやgrow、turnのように彼らの日常に使っている動詞を欠かないと考えたからだ。 今回のファンクションソッド「世界標準の英作法」講座では、以下の２つの表現展開をとりあげた。言うまでもなく、be動詞の表現展開が身についていたら、それを一般動詞getを使った表現展開が簡単にできることを知っていただきたい。 ちなみにとても重要ことをしてしておきたい。be動詞系列の表題では原則的には進行形がなかったり、現在完了形では「ずっと退屈してるよ」と「継続」を表すことが多い。 一方、一般動詞の表現展開では、「退屈しそうよ」などの進行形となったり、、現在完了形では「退屈しちゃったよ」などもできる。 ぜひとも「「世界標準の英作」を体験していただきたい。 【be動詞フレーズ５段活用のテーブル】 be bored 「退屈している、退屈な状態よ」 【一般動詞フレーズ５段活用のテーブル】 get bored 「退屈する。退屈態になる」 ------------------------------------------------------------ 重要なことなので「電子出版本「話すためのたったこれだけ英文法」から記事を引用した。 受講者の方は57ページから始まる以下の項目をお読みください。 ●動詞はフレーズとしてとらえなければ言葉として定着・蓄積しない ●動詞フレーズそのものを５つのパターンでとらえる 以下は今回の主題についての記事です。 [4] VC感覚の動詞フレーズ VC感覚とは、これは「どんなだ、何だ、いる、ある」と、動詞(V)を補う(補語C)詞 が結びつくフレーズです。補語には形容詞、名詞、方位副詞、前置詞+名詞と５つ のパターンがあります。 ※但し、補語には応用形としてbe (going) to原形動詞フレーズ、ing形動詞フレーズ。ed形動詞フレーズの３つがあります。これらについてはず述べます。 (A) (～である)タイプ be (1) I am happy. (補語が形容詞) 私は幸せです (2) I am a good singer. (補語が名詞) 私は歌が上手です (3) She is away on business. (補語が方位副詞) 彼女は出張中です (4) I am at the station. (補語が前置詞+名詞) 私は駅にいます be動詞は「存在」を表し「事実そんな存在だ」の意味になりますが、以下の (b)(c)(d)は、同じVC感覚で一般動詞を使った動的な表現です。 以下、左にはbe動詞 の文を、右には一般動詞を使った表現をあげておきます。 (B) (～になる)タイプ become, get, make, grow, turnなど They are man and wife. They became man and wife. V C V C 彼らは夫婦です 彼らは夫婦になりました ■文法を生かして英語表現を■ (1) I am well. I am getting well. 私は元気です 私は元気になっています (2) She is a good wife. She will make a good wife. 彼女はよい奥さんです 彼女はよい奥さんになるでしょう (3) The wind is stronger. The wind grew stronger. 風はより強いです 風はより強くなりました (4) The milk is sour. The milk has turned sour. その牛乳は酸っぱい その牛乳は酸っぱくなりました (C)(～のままだ)タイプ keep, remain, stayなど ■文法を生かして英語表現を■ (1) She was quiet. She kept quiet. 彼女は静かでした 彼女はずっと静かにしていた (2) The sea is calm. The sea remains calm. 海は穏やかです 海はずっと穏やかです (3) She is young. She stays young. 彼女は若いです 彼女はいつまでも若いです (D) (～のようだ)タイプ seem, look, appear, soundなど ■文法を生かして英語表現を■ (1) He is ill. He seems ill. 彼は病気です 彼は病気のようです (2) He is a true friend. He seems a true friend. 彼は本当の友達です 彼は本当の友達のようです (3) She is young. She looks young. 彼女は若いです 彼女は若く見える (4) He is quite well. He appears (to be) quite well. 彼はまったく元気です 彼は(外見上)まったく元気そうに見えます (5) That is wonderful. That sounds wonderful. それは素晴らしい それは素晴らしそうです
